リプト業界人の心も体も完全に冷え切っていた昨年12月に、元IMFチーフ経済学者であるケネス・ロゴフ氏は著名英メディアGuardianへ寄稿した記事で、仮想通貨を「宝くじのようなもの」だと表現した。

「(仮想通貨は、)宝くじのように無価値である可能性が高い。しかし、理由を現時点で予測することはできないものの、いつか莫大な価値になるという非常に小さなチャンスもある。」

かねてより「分散化」や「発行枚数上限」を始めとする仮想通貨分野を特徴付けるような概念を毛嫌いしていたロゴフ氏だが、同氏の発言には一理ある。

例えば、価格が9000ドル近辺を推移していた一年前の今日にBTC投資していた場合の元本割れはなんと35%以上。

しかし、従来の資産ではあり得ないようなリターンを生み出した「大当たり」のアルトコインも存在する。

最高値更新、バイナンスコインのムーンショット

今週19日に24.8ドルという2018年の最高値を更新し、今年の始めから見ると価格が300%以上上昇している、バイナンスコイン(BNB)。

2017年7月にローンチしたバイナンス取引所によって発行された同仮想通貨のICO参加者への投資利益率は、最低でも9000%以上という凄まじい数字だ。

CZ Binance@cz_binance

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1,84522:49 – 2019年4月16日Twitter広告の情報とプライバシー662人がこの話題について話しています

弱気市場の中でも破竹の勢いで世界進出を行ってきた同取引所は、仮想通貨規制の枠組みを他国に先駆けて確立したマルタを現在本拠地としており、全ての大陸に法定通貨を取り扱う取引プラットフォームを提供すると強気の姿勢を見せている。

今週中には、シンガポールで法定通貨/仮想通貨ペアを扱うバイナンス・シンガポールを展開する予定だ。

このようにグローバル展開における取引所ビジネスで最も成功している同社への期待がバイナンスコインのチャートにも如実に現れているという見方もできるものの、同仮想通貨を押し上げている要因は他にも沢山あるようだ。

今年に入ってからの同取引所をの動向を踏まえると、具体的には少なくとも以下が挙げられるだろう。・IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)…/uBittorent、Fetch.AI、Celer Networkなど

・BNBの商用利用拡大

・四半期ごとのトークンバーン

・バイナンスチェーンメインネット公開

特にバイナンスチェーンのエコシステム拡大によるBNBのユースケース拡大は注目されており、同仮想通貨はイーサリアム同様に「ガス(取引手数料)」として使用されるようになるという。

実際にも、いくつかの仮想通貨プロジェクトはバイナンスチェーンへ関心を示しており、分散型ソーシャルメディアを構築している「Mithril(ミスリル)」は既に同プラットフォームに移行する意向を明かした。

最近ではBitcoin SV上場廃止を巡り、当業界における多大なる影響力が批判されることもあるバインナンスだが、依然として勢いを衰える様子は見られないと言える。

尚、コインコーデックスの市場データによると、もし一年前にBNBへ投資していた場合のリータンは97.99%だ。

出典:コインコーデックス

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